農薬について

in うんちく・こだわり/新潟/日々の仕事/農家の仕事
この記事の書き手
農家 新潟県魚沼市

唐突ですが、HPの方に説明を加えましたのでこちらにも。
ここら魚沼市の慣行栽培での農薬使用は僕の知る限り以下のような感じです。

・苗の時に撒く殺菌剤と殺虫剤で1~2回
・田んぼ内の雑草対策として除草剤1~2回
・青虫、ドロオイ虫など初期の殺菌剤1回
・倒伏軽減剤1回
・いもち病予防の殺菌剤1回
・稲こうじ病、紋枯れ病予防の殺菌剤1回
・カメムシ予防の殺虫剤1~2回

最大で10回にもなるんですね。
そこまで散布する農家は滅多になく、状況を見ながら6回前後の農家が多いと思います。

それぞれ撒く意味があります。例えばこの秋うちでも出た稲こうじ病。fbにも書きましたが1枚の田んぼだけでも息子と6時間、菌を取ったりするわけです。ドロオイ虫や青虫は初期の成長をひどく遅らせるので分けつ、収量に響きます。いもち病も穂に実が入らなかったり色の悪いお米ができたりします。カメムシの吸い付いた跡は斑点米となり等級が落ちます。そして雑草だらけになれば収量が半分になることもあります。

農業を安定的に営んでいく上で農薬を使うことは否定することはできません。ただ、食べ物であることを考えるとなるべく使いたくはありません。リスクはあるとしても。手間も経費も大変ですしね。

こちらの田んぼでは除草剤1回を基本としています。初めの3年位は無農薬でしたが、雑草処理が追いつかず、作ってほしいと頼まれる田んぼは増える一方なので諦めました。「基本は」と書いているのはやむを得ない場合が稀にあるからです。青虫やドロオイ虫の大量発生、病気が強く出てしまった場合などは周りや次年度に広がっていく可能性も非常に高いため、必要なところだけ薬を使うことがあります。そういう田んぼで獲れたお米はなるべく個人のお客様へ行かないよう、業者へ出したり自家用にしたりします。心配するほどではないのですが一応、なるべく。

除草剤も昔と比べて随分改え良されているように思います。最近増えていますもの、ドジョウ、コオイムシ、エビ系のミジンコなどの水生生物。
「低農薬」という表現には規定はありません。基本は除草剤1回、というのであれば充分「低農薬」と言えると思い、こちらのお米に使用しています。

(2015.11.14)


➤この農家・漁師のプロフィールを見る
農家 新潟県魚沼市