藤川果樹園の敷地には小さな神社があります。
ばあちゃんは、この神社を『ご先祖さん』『かみさん』と呼び大切にしています。
『屋敷の神様が祀ってあるんやで。』
昨日はそんな藤川神社のお祭りでした。灯籠にあかりがともり、旗がたっています。お祭りといえば、とてもにぎやかなイメージですが、今日のお祭りは藤川家だけで執り行われる、小さい静かな“お祭り”で。
お供えものには、もちろんみかん、そしてご飯と御神酒。
藤川社長とばあちゃん、清木さん、私の四人で『二礼二拍手一礼』をした後、御神酒、ご飯をいただきました。
ばあちゃんは、『はぁぁ。今年もできた、できた。よかったなあ、よかったなあ。』と優しいほっとした笑顔。
ばあちゃんや藤川社長の話を聞く限りは、ご先祖さまや、農耕神としての機能もあるんですね。
効率や、合理性などが優先される現代の中で対局にあるこういった精神的な『儀式』。
今の私たちはこういったものをすっとばしがちだけれど。
何か大きなものに守られているというのは、心に安定、平穏を生み、ふっと肩の力が抜けるような気がします。
自然から恩恵を受けていること、御先祖があって今のわたしたちがいること、いつも見守ってくれてありがとう。
と感謝をする貴重な機会をくれた祭りの夜でした。
やっぱりばあちゃんが大切にしているものを同じように大切にできる人になりたいものです。
屋敷のかみさん、ありがとう。
(2015.11.2.)