有精卵であるのは、ただの『結果』

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農家 神奈川県小田原市

スーパーで売っている卵は、『無精卵』が多く、
一方、春夏秋冬の卵は、『有精卵』。
「少数派を狙ってやろう」と考えて、有精卵にしている訳でもないですし、
「有精卵は甘い」とか「○○という成分が豊富」だとか言いたくて有精卵にしている訳でもありません。
それに、「有精卵にするために、雄を飼う必要があるから、その分、価格を高くするよ」なんて絶対に言いません(笑)

春夏秋冬の卵が有精卵であるのは、ただの『結果』。

当たり前のことですが、鶏はオスとメス、一緒に暮らすのが本来の習性です。
そして、鶏たちの暮らしには、オスにはオスの役割があり、メスにはメスの役割がある。

飼育を通して、感じることは、
『オスはメスが安心して暮らせるように警戒を怠らない。』ということ。

放牧場で日向ぼっこ中も、
食事中も、
オスはメスを守る。

メスは大きくても2000gぐらいしか体重が無いのに、ほぼ毎日、60~70gの卵を産む。
だから、食事は命懸けです。
一心不乱に飼料を食べます。
集中し過ぎて、完全に無防備。

その無防備のメスを守るのがオスの役割。
オスがいるから、メスは食事に集中できるし、放牧場でリラックスできる。

メスは、オスの役割を果たすオスの側にいる。
優秀なオスとしか交尾したがらない。

春夏秋冬の考える良い卵とは、『生命力の強い卵』。
生命力の強い卵とは、『良いヒヨコがとれる卵』のこと。
良いヒヨコとは、『強健で、親鶏から良い資質を受け継いでいるヒヨコ』のこと。
良い資質の中には、『役割を果たす』ということも含まれている。

オスもメスも役割を果たせる飼育環境を求めた結果、『有精卵』ができるだけです。

最後にもう一度…
春夏秋冬の卵が有精卵であるのは、『結果』でしかありません。
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オス鶏は警戒中!!
一番手前のオスがボス♪

 

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四月生まれのヒヨコ達。
オスは自分の役割に目覚めていない。
まだまだお子ちゃま(笑)

 

追伸
僕よりも奥さんの方が鶏に人気がある…僕は役割を果たせていないのだろうか…?

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(2015.9.12.)


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