【「食べる」に本気で向き合ってみた】私が「食べる」について本気で考えてみたら、人と人との繋がりから食が存在することに気づいた

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【食べタイ編集部員が「食べる」に本気で向き合ってみた】

いつも「食べる」ことを当たり前に行っているが、その食材や料理が口に届くまでのストーリーに想いを馳せてみるとどんな世界が広がっているのか想像しづらい。この問いに対して、食べタイ編集部員がそれぞれの切り口で「食べる」について本気で向き合った連載をお届けする。

聞き手:記田祐里(食べタイ編集部/龍谷大学)
地域活性化や地方創生に興味があり、大学1年から学内の地域活動にも参加。「旅」や「観光」の視点から「食べる」について考えることが好き。

mr.kansoさんとの出会い

私は大阪府内で仕事をしている時に、あるお店を通りがかった。そのお店には、日本全国の缶詰が並べられていて、いつも旅をした時に「食」に着目する私にとって、まるで「旅路にいるような缶詰の美術館」みたいな風景でした。隣接してバーがある店舗を見て、新しい食の形に興味を持ち、取材依頼をしました。

取材をさせて頂いた取締役・川端三知夫(かわばたみちお)さん
本店で取材させていただきました!(左:記田)

缶詰バーの誕生秘話

mr.kansoさんは、最初は9年前清掃会社として、開業。アートの場として美を追求し、技術を磨き、アイデアを巡らせて目の前の空間と向き合う想いを大切にしているそうです。18年前に、新天地から食べ物を扱う面白いお店を、当初は2年間限定で始められたそうです。
缶詰は賞味期限も長く、種類を増やすことができ、お酒のアテにもぴったりであることから缶詰バーの経営を開始。そこから更に発展し、今や缶詰バーを中心に、缶詰専門店のパイオニアとして全国に店舗展開しています。海外にも進出し、mr. kansoさんのオリジナル商品も開発しているそうです。まさに、mr.kansoさんの「創造力」が日本や世界の缶詰文化を変えたのです。

mr.kansoさんの代名詞、缶を用いた机

人との繋がり、地域との繋がり

mr.kansoさんが大切にしていることは、「分野を問わずに、人との繋がりを大切にすること」。缶詰を1つ製造や販売する上で、関わる地域の方、製造メーカー、販売業者、全国・世界の店舗などの横の「繋がり」こそが、普段何気なく食事をしている「食」に繋がるのです。

また、地域限定の缶詰を使って、地域の魅力発信もしています。例えば、八戸の鯖缶「八戸サバ缶バー 柚子胡椒味」は青森県のアンテナショップと、mr.kansoさんでしか取り扱いがないそうです。川端さんは、入念に八戸の鯖の魅力について学び、商品をアピールするために努力をされています。一つの缶詰を通して、地域の魅力や価値を高め「地域と人との繋がり」が感じられるのです。

缶詰文化の考え方を一新させる「素材のものから加工のものへ」

従来、「缶詰」と聞くと、シーチキンやあんこなどの1つの食材がパックされたものが、スーパーやコンビニで販売されていました。しかし、mr.kansoさんでは、300〜350種類の加工品の缶詰を販売しています。

300〜350種類の日本全国、世界の缶詰が並べられている(本店)

mr. kansoさんは、オリジナル商品として、「缶詰と言われなければ缶詰と分からない商品」を追求しているそうです。その中でもお勧めは、だし巻きたまごやチーズケーキ、骨付鳥。1年もの年月をかけて、消費者を感動させる商品を開発しています。他にもオリジナル商品ではないものの、陳列されている商品の中には北海道のメーカーによるアザラシの缶詰、猪や鹿、トドの缶詰も。

初めて見たときは驚きましたが、面白い、「記憶に残る缶詰」を多く取り扱っています。

害獣のとして問題となっている、トドやアザラシなどの缶詰

「缶詰」を通して、次世代へ

川端さんは、「お母さんが息子、娘に贈るような缶詰を作りたい」という想いを胸に日々試行錯誤を繰り返していると話します。
川端さんが「地域の魅力を発信したい」という気持ちから八戸サバ缶バーを扱っているように、缶詰に詰まっているのは食材だけでなく、様々な想いです。缶詰は他の食材に比べて保管期間も長いため、缶詰を売り続ける限り、子供たちが大人になっても、自分の娘や息子に贈るような缶詰になっていくのではないでしょうか。


贈答品はもちろん、一人分の食材が缶詰になって販売されているので、ひとり暮らしのおうち時間にもぴったり。

新たな食のカタチ

2020年、飲食業界にとっても、猛威を振るった新型コロナウイルス。

しかし、缶詰をメインに扱っているmr.kansoさんは、バーの時短営業により団体客は減少したものの、ステイホームの影響で需要が増加したそうです。

おうち時間を充実させる。ひとり暮らしでも手軽に美味しく。mr.kansoさんの缶詰はその手助けとなるのではないでしょうか。

繋がりは無限大

1つの食材だけでも、農家さんや漁師さんがいて、製造や加工をするメーカーの方がいて、販売する方がいる。「食」を通して、缶詰は「地域の魅力」と、「人と人との繋がり」を循環させる重要な役割を担っているのだと気付きました。

また、mr.kansoさんは、「地域の魅力を発信することで地域の力になる」という想いも大切にしています。缶詰のフレーバーが味の組み合わせにより無限大であるように、缶詰から始まる地域の人やメーカーの人との繋がりも無限大です。

今後のmr.kansoさんのご活躍も気になりませんか?


Mr.kanso公式HP: http://www.cleanbrothers.net/kanso.html
オンラインストアURL: https://www.cbshop.jp/


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