【後編】”理想の職場”ってなに?農業経営者を育てる(有)福田フルーツパーク

in 山口/農家漁師にインタビュー
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 山口県周南市の中心部から車で40分ほどにある、須金地区。県内有数のフルーツの産地であるこの地区には、いくつもの観光農園が点在します。

 その1つが、「(有)福田フルーツパーク(以下、「福田フルーツパーク」)」。福田フルーツパークでは、9月9日から11日まで、「山口県農業の魅力発掘」をテーマに、山口大学農学部の学生2人が、農業体験を行いました。

 前編から続き、この記事では実際に福田フルーツパークでの実習を通して現役大学生が感じた魅力と、気づいた「就農するための条件」について、うかがいました。

今回研修でお世話になった福田さん(中央)と、山口大学の和田さん(左)、佐々木さん(右)

和田朋美(わだともみ)
山口大学農学部3年。広島県出身。大学進学を機に山口に来た。授業で山口県の農業のことを勉強することはあったが、実際に働いてみてみないと分からないことも多いと感じ参加した。山口県のお菓子、生外郎が好き。

佐々木結香(ささき・ゆいか)
山口大学農学部3年。大学の先生から今回の活動を知り、まだ知らない山口県の農業を知りたく参加した。現在は大学の農業実習で、大豆を栽培するなど農業を実践中。育てた大豆で豆腐や油揚げなどの加工品を作ることが楽しみ。

〈書き手〉
貴志ありさ(きし・ありさ)
早稲田大学教育学部1年。東京都出身。観光という視点から、一次産業や地域を見たく取材活動中。食に関心があり、果物全般が好き。

お客さんと近い農業

 こちらで研修をしてみてどんなところが良かったかを尋ねてみました。和田さんは「行く前は農業=高齢化のイメージが強かったのですが、年齢が近い方もいらっしゃって、皆さんフレンドリーで溶け込みやすかったです」と話します。

 また、客層が幅広く、従業員とお客さんとの距離が近いのも印象的だったそう。

「(研修日は)平日だったけれどお客様(来園者)も多く、併せて発送・出荷作業もあるので、とても忙しそうでした」。地元の人や常連客でにぎわうのも、この福田フルーツパークの特徴です。

 そして、実際に福田フルーツパークで働いてみての感想として、佐々木さんは「従業員さん同士がすごく仲が良いと思いました。みんなで休憩をとっている時、従業員さん同士で冗談を言いながら、話し合っているところを見て、本当に仲が良いだろうなと思いながら聞いていました」と話します。
 働いている人も、お客さんとしてくる人も和気あいあいとした雰囲気で過ごせる職場でした。

ズバリ!今後就農したい農園とは?

 これらの体験を通して、和田さん・佐々木さんには「就農するうえでの理想の農園・農業法人」について伺いました。まず要素としてあがったのは

・人気がある(観光農園の場合)
・労働内容に見合う給与
・職場が快適な環境
・情報共有が円滑に行われている
・社員の仲が良い

など。

 このような条件は、農業界だけに関わらず誰もが理想とする職場環境かもしれません。

 特に高齢化が進み担い手が不足している農業界では、賃金や職場環境の整備および省力化が求められている、といった様々な課題もありますが、そこに一石を投じる農園・農業法人もたくさんあります。

研修中の様子。実際に体験して見えてきたことがたくさんあった、とのこと。

 最後に改めて、今回の経験を通した上での今の就職観について、2人の考えをうかがってみました。

和田さん:私は将来就職するなら食品会社がいいなと思っています。(今までは)漠然と、全国に向けて事業を展開している会社をイメージしていたのですが、福田フルーツパークさんで働いてみて、地元に根差している会社も素敵だと思いました。今後は地域貢献や地産地消に力を入れている会社も見てみようと思います」

佐々木さん:私は就農を考えていますが、すぐに就農するのでなく、まずは農業法人に就職して、栽培や経営などの知識をつけたいと考えています。山口県にどんな農業法人があるか調べているので、今回の研修も大きな学びの一つになりました。ただ、私は野菜や稲などを栽培したいので、それらの作物を栽培されている農業法人に就職したいと考えています。

 今回の研修を経て得た知識や経験が、2人が自分たちの将来を考えるうえでも生きたようでした。今後、こうした若い世代の率直な意見・感想が、これからの農業の発展につながっていくことを期待します。

(有)福田フルーツパークの採用情報・お問い合わせはこちらから。 
https://www.fukuda-fp.com/


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