【 育苗土を作る!?とは 】
全国のフレンドの皆様、超こんにちは。
愛とパワーを与える百姓、中川吉右衛門です。
育苗土。
どうしてますか?
これこそ、本当に千差万別。
百姓がそれぞれに、考えや意識や思考を持って、めっちゃ力を入れて取り組んでいる
「土づくり」
の典型ですね。
あまりにも、いろんな情報ややり方や農法があるので、わけがわからなくなっている皆様に、僕が究極の土作りを今日は教えようと思います。
オチから書きます。
まずはこれを心に刻んでいただきたい。
「土づくりなんてクソ食らえ、やめちまえ!」です。
あ、失礼。
言葉が汚かったですね。
「土づくりなんてうんこお食べあそばせ。お止めになったらいかが?」
です。
僕も去年まで、最低限のことを最大化して、育苗土作ってきました。
使うのは、自分の田んぼの土と、稲わら。水。以上。
これを、混ぜて積んでおき、時期を見て一年かけて、水分調整しながら攪拌(かくはん)する。
これをやってきました。
でも去年から、あえて!!!
やめてみました。
もちろん、全部やめたわけではないです。
それだと苗床の土がないですからね笑
使うのは変わらず、自分とこの田んぼの土と藁。
これは、一年前に田んぼからとっておくのです。
これを、各田んぼの入り口にちょっとずつ積んでおきました。
初めに藁と土をかき混ぜただけです。
それから、一年間。
放っておきました。
「ほっとく」というのは、語弊がありますね。
じっと見守っていました。
季節は夏、秋と移り変わり、冬が来て雪に埋もれ、春のこの時期。
雪が溶けて顔を出す、この積んでいた土たち。
あのごろごろした土が。
あの稲わらが。
見事に分解され、フッカフカの土になっているじゃないですか!!
表面には草がたくさん生え、その根っこが縦横無尽に土の中に張り巡らされ。
酸素は隅々まで行きわたり、草の根と毛のような菌糸状の根。毛細根。
ミミズなんていませんからね♫
団粒構造バッチリのいい土になっている。
まだちょっと水分多めですが、これはこれから乾きます。
画像は下にで貼っておきます。
いい土です♫
栄養分?
そんなのわかりません。
僕は成分分析機じゃありませんので♫
明らかに言えることは、窒素成分などはここにはありません。
堆肥ではないので。
でも、その触り心地。
見た目。
匂い。
わかるんですよ。
いい土になっているのが。
これを明日、各田んぼに積んでいる土を、僕の育苗土置き場に運びます。
そして、これから種まきまでの約1ヶ月。
この間に、水分調整と攪拌をして、今あるこの草とその根っこもろとも、分解して行こうかと思います。
窒素成分や、他の栄養素がどうなのか?
それはわかりませんが、
ココに居るもの。
ココに在るもの。
それは、僕と、僕の稲と共に、この山形の置賜高畠福沢の自然環境で生き抜いてきている、「共通の生理」を持ったすべての
「生き物」
たちです。
目には見えませんが、それこそ天文学的数の生き物たちが、僕と僕の稲ともに生きている。
これが、「肌に合わない」わけがないでしょうよ。
「肌に合う」
「水が合う」
これが全てですよ。
つまり、僕がいいたいことは。
何か栄養素を与えるという思考から生まれた土づくりなんてやめてしまえ!
ってことです。
育苗土はベットです。
布団ですよ。
最高に気持ちのいいベットや布団。
これを作ろうと思ったらどうですか?
考えてみて欲しいんですよね。
自分が種だったら。
自分がその稲だったら。
野菜だったら。
「新開発しました!我が社が社運をかけて作った、寝ているだけで、栄養補給ができるベット!これは革命です!」
要ります?
いやいやいや。
僕はいらない。
ただ、気持ちよければいい。
なんで、子供産む時。産んだ後しばらく。
お嫁さんは実家に帰るんですか?
嫁・姑の関係が今よりずっと厳しかった昔から、この風習だけは未だにある。
なぜですか?
それは、母子ともに健康で新しい命を産むためです。
肌に合う、地元で。
水の合う地元で。
共通の生理を持ったあらゆるものに囲まれて。
それが母体にとって、一番身体にいいことが昔からわかっているからですよ。
それがわかるなら。
栄養をとれる場所が、健やかな命を芽吹かせるわけではない。
が、わかるはずです。
だとしたら。
種だって、植物だって、同じですよ。
同じ一個の「生命」なのですから。
なので、育苗土つくりは、言い換えれば、
「どれだけ肌に合う気持ちの良い環境をつくるか」
です。
誤解を恐れずいうと、栄養なんてどーでもいいです。
ここに山の腐葉土も、遠くから拾ってきた落ち葉も、誰かの無農薬野菜くずも、大豆くずも、河川敷の枯れ草もススキも、誰かが開発した〇〇菌も。
いらない。
なぜならば、もうここに
「すべて在る」
からです。
だから、余計な考えも余計なこともしなければいい。
そんな土づくりはもうやめにして、今ここに在るものを、最大限に愛してみたらいかがですか。
それに気がついたら。
愉しい「農」の始まりです。
まずは口だけではなく、僕がそれを見せていきます。
この土で、今年も最高の吉右衛門米を皆様に食べていただきます。
愉しみにしていてください♫
ということで、まとめると。。。。
「土づくりなんてもうやめてみないか?」
ciao♫
こうして掘ってみれば
みよ!この土の感触!
フッカフカやで♫
(2017. 4. 3)