農業生産工程管理「Global GAP」を目指して
本日は盛岡にて
地球環境保全と持続可能な農業、食品安全・労働保全を目指す、国際ルールに基づく「GAP」の講習会に参加してきました。
生産工程を明らかにし、リスクの洗い出しをして、国際ルールに基づく第三者機関による審査により認定を受ければ国際的なGAP認定農業者として、国際的にも最低限通用する農業者ということが言えます。
今は国内に色んなGAP制度があるものの、現状そのほとんどが国際的に通用するものがありません。
グローバルでボーダーフリーの世の中に置いて、こういう国際基準の最低限の知識には触れておきたいと思い今回セミナーに参加してまいりました。
私は、これによって農産物に付加価値をつけ高く売りたいとか、海外戦略を進めたいとか
そういう想いは持っておりません。
ただただ、「うまい」ものを作りたいのです。
うまいもの
とはそれは素材のうまいだけでは完結しないというのが持論です。
私の言う「うまい」の定義の中には
「真に安全なもの、安心して口にできるもの」ということは当然含まれます。
また、環境に配慮すること、持続可能な農業であり、次世代につなげることということも重要です。
生産工程の透明化や、健全化ということは当たり前のことで、
それが環境や労働環境にも配慮した形で進めていくことは現代において当然の流れかと思います。
現に、東京オリンピックの選手村で使われる食材は
国際的なGAP認証との同等性の水準を求められ、日本国内のみでの食材ではもはや対応しきれないという現状があります。
それだけ、日本の農業は国際的に遅れているという側面もあります。
国際ルールに基づくGAPという制度は何かとハードルも高い部分もあり、また国内ではまだまだ生産者・消費者の認知度も低く、導入がなかなか進まない現状はあります。
私も就農当時GAPを取り入れようとしましたが、なかなか金銭面などのハードルが高い部分もあり、一度は導入をあきらめました。
ただ、認証まで行くかどうかは別として、
現代農業を生き抜いていくため、
更には本当の意味で「うまいもの」を作るために、このような思考をできる限り早く導入して行かなければならないと感じております。
(2017.3.28)