おはようございます。
昨日は今年最後の出張。
農林水産省の本省の会議室で対談の取材でした。
政府広報として、年明け1月18日に北海道から沖縄までの66社の新聞にて、大きく一面使って掲載されるそうです。
その3日後には日テレ系の全国放送が控えています。
新聞や国政会議では真面目に日本の農業のこれからを語り、
テレビではエンターテイメントとして農業の面白さを伝える、
バランス感覚を大事にして両輪で農業の魅力を伝えたいと常々言ってきましたが、
いつの間にか、全国に対してそれができるようになってきました。
本当に多くの人が僕を表舞台に押し上げてくれている。
色々な人に、それはあなたの「人徳」だよ、とよく言っていただけます。
僕は徳とはある程度は生まれついたものだと思っています。
もちろん、その後の人生の中で積んでいくものですが、今世で発揮する分の徳とは前世で積んだものであり、親、先祖に分けてもらうものなのではないかと思います。
昔話をします。
僕は進学校と呼ばれる高校に通っていました。
就職者は全学年でも数人しかいません。
◯◯卒業なんですといえば、ほとんどの人にすごい真面目な学生だったんですね!と言われるような高校でした。
小学生くらいの時に、なんとなく母親にあなたはここの高校に通ったら、と言われたのをなんとなく覚えていて志望校の欄になんとなくその学校名を書きました。
書くのは簡単だけれど、というヤツで、
担任の先生との面談でおまえみたいに音楽に夢中で遊び呆けてるヤツにはいけるワケがないだろう!ランクを落とせ!と言われました。
なめんなよ、と思ってとりあえず試験に合格しました。
その頃家庭の事情も複雑で、病気で足を切り落とした父親は働かずにギャンブルに借金。
母親は僕ら兄弟に気を遣って我慢していたけれど、妹が高校に入学したのをきっかけに離婚。
高校生ながらに家計が苦しそうなのは簡単に理解る。
そんな最中、進路の話が出てきたが、大学行くには金がかかるそうだ。
もし進学したら俺は何をするかな?
たぶんだけど、毎日酒飲んで遊びまくるだろうな。
自分でバイトしてお金稼いで通ってもいいけど、遊ぶために大学行くくらいならもう社会に出よう。
大学にはいきません、そう言ってから先生たちは本当に冷たくなりました。
自分で就職先見つけてこいよと求人募集のファイルを渡されました。
大人ってドライだなぁ。
そこからの僕といえば毎日夜中まで遊びまわって怠惰な青春時代を謳歌していました。
そんなろくでなしの暮らしの中でも就職先に恵まれて、卒業してから農業を始めるまでの7年間みっちり鍛えていただきました。
本当に感謝しています。
高校を卒業してから10年くらい経って、鈴盛農園を開業した頃、作業場にふらっと来た母親が静かにこんなことを言いました。
あの時はごめん。
大学に行かせてあげれなかったことをずっと後悔してる。
この人は10年も胸に秘めて悔やんできたのかと思うと胸がぎゅっと締め付けられました。
2度とそんなこと言わないでいいよ。
俺が好きで決めたことだよ。
早く社会に出たおかげで、人より少し早く色んな経験ができたと思ってる。
どうしても大学行きたくなったら農業で稼いで勝手に通い始めるから安心して。
そう伝えました。
それにね、今も思ってるよ。
あなたが持たせて産んでくれた人徳ってやつで今、こんなにたくさんの人に力をもらってるよ。
本当に感謝してます!
これからも世の中をあっ!と沸かせ続けて、自慢の息子と呼ばせてあげるから楽しみにしててね!
長い昔話でした。
いつもニコニコしてて、苦労知らずと思われがちな僕ですが、
歩いて来た道は苦労の道だったのかもしれません。
しかも、あえて自分でそっちを選んじゃうんだから仕方ない笑
これからも、農業エンターテイナーとして話題多き男でありたいと思っています!
日本の農業をカッコよく!
これからも鈴盛農園をよろしくお願いします!
(2016.12.27)