焼け石に水。雨乞いが必要

in 九州/農家の仕事
この記事の書き手
農家 鹿児島県南さつま市

雨、降らないですねー。

8月16日に通り雨があった以外、もう1ヶ月くらいまともに雨が降っていません。土がカラカラに乾いています。お米の出荷作業などで苗木を巡回していなかったら、既に数本苗木が枯れていました……。

柑橘の成木も、水が欲しくて弱った感じになっています。夏のこの時期は、ちょうど柑橘の実が大きくなっていく時期で、一番水がいるんです。

%e6%9f%91%e6%a9%98%e5%9c%92%e3%81%ab%e6%b0%b4%e3%82%84%e3%82%8a

あ、ちなみに草ボウボウじゃないか、と思われるかもしれませんが、私は除草剤など使わず自然に草を生やしつつ果樹を栽培していますので(草生栽培といいます)、これは決して管理が悪いわけじゃないのですが、でももうそろそろ草払いしようかなというところです。

でもでも、草を刈って土が見えてしまうと、表土の乾燥がもっと酷くなってしまうので、こういう乾燥の時は草が生えていた方がいいのです。草の方も水を使うような気はしますけどね。

というわけで、この草ボウボウの柑橘園に連日灌水(かんすい)をしています。

ただ、500リットルタンクにポンプを繋げてホースで水をやるんですが、この程度の量だと実際は焼け石に水なんですよね。

なにしろ、自然の降雨は、少ししか降っていないように感じてもすごい量の水が供給されます。例えば、1反(10a=1000㎡)あたりで考えると、5mmの雨が降ったときに5トンの水が供給されたことになります。このたった5mmの雨に匹敵する量の水を人の手でかけるためには、500リットル(0.5t)タンクだったら、10回もかけないといけません。

まあ、根元だけにかけるので降雨より効率的に植物に補給されるにしても、せめて5回はかけないといけませんね。それでもたったの5mmの雨と同程度。5mmといったら小雨ですもんね。栽培基準などでは、灌水する際は10aあたり10tくらいの水をかけろと言われていて、やっぱりそれくらいしないと効果が薄いんでしょう。でも10tも500リットルタンクでかけるのは、実際無理です。

ちなみに、 今日は(一日中やっていたわけではありませんが)500リットル×3回で1.5tの水を5aくらいの面積にかけました。この水は、大浦の農協の購買部にある水タンクから汲んでくるんですが、今日そこにこんな張り紙が。

%e6%b0%b4%e3%82%bf%e3%83%b3%e3%82%af-1
「平原・有木に臨時水汲み場を設置しましたのでご利用下さい」

この水タンクは地下水をくみ上げて溜めているものです。それが、みんなが灌水のために水を使いまくっているためくみ上げの供給が追いつかず、カラになっていました! そんなわけで、臨時水汲み場が設置された模様です。

水をかけたくても、大もとの水タンクが空だったらできません。水道水を使うわけにいかないですしね(すごい水道料金になりそう!)。

土がカラカラに乾いていますから、農家は灌水に奔走しています。水も足りなくなるわけです。

でも足りなくなるほど水をかけても、やっぱり自然の降雨には絶対に敵いません。というわけで、早く本格的な雨が降って欲しいです。雨乞いが必要ですね!

(2016.8.19)


➤この農家・漁師のプロフィールを見る
農家 鹿児島県南さつま市