4年間出荷してこなかったにんにくの秘密

in 東北/福島
                 
この記事のライター
                 
農家, 畜産農家 福島県相馬市

大野村農園のニンニクが大きくなってきました。

大野村④

ニンニクやってたの?
と思われるかもしれませんが、実は大野村農園は四年前からニンニクを育てていまして、毎年毎年、収穫したニンニクを次の年の種に使うためにほとんど出荷せず、収穫しては保管、それを植えて育てては収穫して保管といった流れをとっていました。
出荷していたのは人からほしいと頼まれた時や、傷物などだけ。
なぜこのような流れにこだわったかと言いますと、野菜は毎年種を採り、次の年に植えつけるを毎年繰り返すと、その土地に馴染むという性質があるからです。
馴染むというのは、例えばうちのこのニンニクは中国から渡ってきたものですが、何年も何年もここ相馬市で育てていくと、相馬市の土、気候に自然とニンニク自体が体を馴染ませていくからです。
もっと正確に言うと、僕ら農家自身が育ててみて強かったニンニクを選び、その子孫を増やしていくように選別しているのです。
実はここが大事で、育てた野菜をそのまま売ってしまっては、種がとれないということになるのです。
だからうちの近所ではそうなのですが、ニンニクを育てている農家のほとんどはこの種の子孫採り(種採り)をせず、農協や種屋からその年植える種を買いつけてそれを畑に植えています(病気などの理由もある)。
つまり、その土地の種ではなく、一生他所から入ってきた一年生の繰り返しなのです。
これを間違いとは言いませんが、地域の輪として循環してはいないというのは確かです。

大野村①
僕ら大野村農園も、循環や1つの輪にこだわっていますが、今のところ全部とはいかず一部の循環しかできていません。
ですが、少しずつでも自然と循環した輪になりたいため、1つ1つこだわっていこうと考えています。
その1つが、ようやく種を採りはじめて四年がたち、来年の種の分とは別に皆さんに渡せる分が用意できるようになったニンニクです。
肥料はもちろん、うちのミルキーエッグの鶏たちの鶏糞をふんだんに使い育てています。
これで最高にならないわけがない。
栽培期間中、農薬不使用、化成肥料不使用、ミルキーエッグの鶏糞が肥料で相馬市に体が馴染んできた相馬市の土と気候の味がするニンニクです。
僕らはニンニクでも相馬市にしかないような相馬市のものを生み出していきたい。
とにもかくにも、今年の夏はこのニンニクで暑さを乗りきれること間違いなし。
ぜひとも今年は大野村のニンニクを味わってみてください。

大野村②

(2016.5.26)


➤このライターのプロフィール
農家, 畜産農家 福島県相馬市