【まとめ】東京都周辺で第一次産業を営む

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都市周辺部で「農」を営むとはどういうこと?

大規模なことがなかなかできなかったり、周囲の住環境へ配慮しながらの経営が求められることかと思います。しかし、都市周辺部だからこそできる取り組みもあるのではないでしょうか?

東京都の周辺部で何が作られているのか、彼らは何を目指すのか。

Nippon Taberu Timesに登録してくださっている生産者さんの様子を覗かせていただきましょう。


東京都練馬区 加藤博久さん

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”農業を通じて充実感のある生活の実現へ”

【作物】イチゴ/オリーブ/サツマイモ/トウモロコシ/人参/大根

【取り組み】無農薬・減農薬/直接販売/農業体験 等

・新鮮野菜の生産
地元の直売所やマルシェでは、なるべく当日の朝に収穫した新鮮野菜を販売するようにしています。直売所では収穫してまだ30分も経っていない野菜が並ぶこともあります。
包丁を入れた瞬間に水が飛び散るダイコンや周囲に香りが広がるニンジンなど、とれたてならではの野菜の楽しみ方があります。
また、すべての野菜は健康や環境に優しい無農薬または減農薬で野菜を生産しています。

・直接販売
当農園では市場出荷は行っておらず、野菜はすべてお客様に直接、届くように販売しています。
地元の直売所では名前付きの袋で販売しているほか、マルシェなどのイベントでは農家自らが対面販売も行っています。
また、都内の契約している飲食店にも、そのときどきの旬の野菜を送っています。
出荷の際のルールがないため、葉付きのダイコン、ニンジンや泥付きネギなど、お店では見られない姿の野菜たちを目にすることができます。

・農業イベント
トウモロコシ(7月中旬頃)のもぎ取りやサツマイモの掘り取り体験を行っています。
収穫体験の他に野菜の種まきや収穫作業の手伝いなども随時募集しています。農業に関心がありましたら、ぜひ農作業のお手伝いにお越しください。

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神奈川県茅ケ崎市 白土卓志さん

icas-e1449564692227”たんじゅん野菜(炭素循環農法の野菜)が日本中に世界中に広がっていくお手伝い”

【作物】野菜全般

【取り組み】炭素循環農法 等

農薬も肥料も使わず、虫のつかない丈夫な作物が育つ農法「炭素循環農法」。

いや、農薬も肥料も使わないから、虫のつかない丈夫な作物が育つ農法か。

どういうことかというと、端的にいえば、肥料を使うと、農薬が必要なんです。
これは、多くの生産者さんは、直感的に知っています。
肥料と農薬はセットなんです。これは、化学肥料だろうと有機肥料だろうと一緒です。

植物が育つためには、必要な栄養素があります。
それを、肥料、という形であげるのか、自分たちでなんとかさせるのか、という違いです。
可愛い子には旅をさせよってことですね。

肥料は植物にとって吸いやすいので、吸いすぎてしまうことが多いんです。
肥料の多くは、チッソ。チッソは硝酸態窒素という形で植物の中に入ります。
これ、実は、人の体にはあまりいいものではありません。
虫にとっては大好物。なので、チッソ過多の野菜には虫が集まります。
虫のエサなんですね。人の食べ物ではありません(笑)
窒素の多いお野菜は、エグミや苦み、アクがたくさん。実際、そういう野菜は、腐りやすいんです。だから、新鮮なうちに食べないといけません・・・

一方で、肥料がなければ、どうにかしなければならないので、植物と微生物がなんとかしようと協力体制を築きます。
エンドファイト、という形で共生関係をとることもありますし、お互いに必要なものを融通しあったりもします。
つまり、活かし合いの世界がそこにはあります。

(元記事:2015.12.10)


神奈川県横浜市 苅部博之さん

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”「美味しいから食べたい」と言われるような野菜を作りたい”

【作物】キャベツ/ジャガイモ/トウモロコシ/トマト/ナス/大根/法蓮草/空豆/里芋/野菜全般 

【取り組み】直売所「FRESCO」運営/オリジナル大根の開発 等

横浜市の保土ヶ谷区で露地野菜を栽培、販売しています。農地面積は、約2.5ha。年間で70品目ほどの露地野菜を栽培しています。

近年では、外国産問題や、健康志向により、野菜を摂取しようという人が増えていると思われます。安全である事は勿論前提ですが、「美味しいから食べたい」と言われるような野菜を作りたいと思っています。

野菜のおいしさは鮮度が1番だと思うので、FRESCOでは朝に収穫したものをその日の午後に販売しています。また、品薄になると近くの畑から補充しています。

オリジナル野菜の数々

どの野菜もそうですが、数多くの品種があります。その中でもおいしい品種を選び栽培するようにしています。また、在来種(昔からの固定種)も使っています。おいしい品種は作りにくかったり形が良くなかったりしますが、少しでもおいしい野菜を作りたいと思っています。

オリジナル大根「苅部大根」ほか、様々な品種や生産方法にチャレンジしています。苅部大根は自ら新品種を求めて納得のいく味や色になるまで9年かけて育て上げました。辛さ控え目なのでサラダや酢漬けに向いています。見た目もきれいなこの大根をぜひ試してみてください。

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神奈川県小田原市 檀上貴史さん

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”農業と畜産業の適切な関係を再構築する”

【作物】鶏卵

【取り組み】地域循環型養鶏/ファーマーズマーケットの開催 等

自然養鶏場 春夏秋冬が取り組む養鶏は『地域循環型』。
近隣の農家さんから、非可食部分の農業残渣を受け入れ、飼料・鶏舎の床材に利用しています。

ちょうど今は、稲刈りシーズンなので稲作から得られる農業残渣について♪

自然養鶏場春夏秋冬と協力米農家さんの生き様は、『地域循環』。

① 米農家さんが収穫時に発生する農業残渣を春夏秋冬に提供。
② 『クズ米』・『米ぬか』を鶏に給餌。
③ それらを食べた鶏が糞をする。
④ その糞を『もみ殻』・『稲わら』と一緒に発酵させ鶏糞堆肥を作る。
⑤ その鶏糞堆肥を米農家さんに提供。
⑥ 米農家さんは新年度の稲作を開始。
⑦ そして①に戻る♪手間とか、時間とか、費用を考えれば、とても非効率な取り組みです。

だけど、ほんの少し前まで、日本中で行なわれていた当たり前のこと。
大型化や効率化を進める段階で、農業と畜産業の関係が希薄になり、失われてしまった当たり前の取り組み…

それを取り戻す。

農業と畜産業の適切な関係を再構築することは、
残渣の減量や環境の浄化、地域の健全な循環に繋がると僕たちは信じています。

(元記事:2015.10.13)


千葉県匝瑳市 齊藤超さん

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”地方でも人が集まる豊かな交流の場を作る”

【作物】味噌/大豆/米 

【取り組み】無農薬・無化学肥料栽培/食育/マルシェの出店/農業体験 等

千葉県匝瑳市宮本の1300年続く農家です!

「僕は一体どんな食べ物を提供し、どんな物をたべているんだ?」

姿あっても生産地や顔の見えない食品より、自分で育てた作物をお客さんに直接食べてもらいたいと思い、両親の農業を継ぐ決意をしUターン5年目の農家です。
豊かな里山の中、化学肥料・農薬を使用しない水稲稲作、大豆畑作、むかしながらの梅干、味噌仕込みを主に市と連携した食育、マルシェの出店、農業体験などを行っています。
農地が狭く手間のかかる地域のため、村のじいさんから頼まれた田んぼの一部は減農薬栽培。

農薬不使用に切り替え30年目の豊かな里山田んぼの畦には、希少生物「トウキョウサンショウウオ」を始めヘイケボタルなども生息しています。

今後やりたいことは自分が管理している営農地をすべて農薬化学肥料不使用にすること。
今は、技術を磨きたく研修や他地域の生産者と交流し勉強中です。
夢は食べれる里山にすること&美味しい国産の地ビールを地産で作ること。
地方でも人が集まる豊かな交流の場を作ること!


千葉県佐倉市 新保智義さん

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”新規居住者が豊かな田舎暮らしが可能な地域になることを訴求したい”

【作物】ジャガイモ/大和芋/大豆/落花生/里芋 

【取り組み】農業体験/イベント開催 等

千葉県佐倉市で農業者の石田喜一さんに指導・協力いただき「佐倉・でんぱた舎」をやっております。

佐倉・でんぱた舎は、任意の農体験サークルです。

・農作業・食体験作物:やまと芋、落花生(以上農家者作物)里芋、じゃがいも、大豆

・開催イベント:餅つき大会、手作り味噌の仕込み、やまと芋・落花生の植え付け・収穫・食体験、じゃがいも収穫と蛍観賞、竹林整備と竹の子掘り

  • 地場特産作物(やまと芋、落花生)の農作業・食体験を通して農家者と生活者(消費者)を結ぶ⇒農家者、生活者と一緒に継続可能な農業環境を考え、行動する。
  • 隣接する放棄された竹林整備を継続的に進め、耕作地の環境改善に努める。
  • 周辺地域の状況を観察、理解して、地域の活性化を農家者、生活者と一緒に考え、行動する

生産量が減少(高齢化により作付面積が減少)するやまと芋、落花生が継続的に継続的に安定生産できる地域基盤作りに貢献できればいいと思っています。蛍が舞い、多種の生き物を継続的に見ることができる里山環境の維持に努め、新規居住者(特に生産者)が豊かな田舎暮らしが可能な地域になることを訴求したいです。


埼玉県狭山市 さやま里芋増産倶楽部さん

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”もっと狭山の里芋をPRしたい”

【作物】里芋

【取り組み】里芋の増産・ブランド化

埼玉県狭山(さやま)市で里芋の増産・ブランド化に取り組む農家チームです。

埼玉県の里芋栽培面積は全国第4位ですが、里芋出荷額では日本一を誇ります。
中でも狭山市は堀兼地区を中心に全国でも有数の里芋生産地です。しかしながら地元の消費者が地元産の里芋を食べる機会は少なく、知名度も低い状況でした。

もっと狭山の里芋をPRしたい。 もっと市民から誇りに思ってもらいたい…。
さやま里芋増産倶楽部はそんな想いを胸に、日夜里芋を増産しています。


埼玉県吉川市 山崎宏・瑞弥さん

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”再起の道を歩む。お米の一粒一粒が、心と体を元気づける一助になれば”

【作物】米

【取り組み】無農薬/手植え/クラウドファンディング 等

冬の間じっくり土作りをして、
春がきたら籾を蒔いて苗を育て、田植えをします。
夏、すくすく育つ稲の合間をぬって、田んぼの中をあるき、
雑草をぬいて、稲の様子を見ながら世話をして育てたお米…
秋、豊かに実った稲穂に感謝しながら収穫します。

収穫した後は、埼玉県南部・吉川市の低温保存庫にて温度&湿度を管理して、お客様にご注文いただいてから、室内で米粒の選別・精米・梱包を行い鮮度のよいお米をお届けしています。

水・土・太陽の恵みがぎゅっと詰まったお米には、栄養と生命力が満ちています。
炊きたてのごはんで、おなかのなかから、あったまってください。

お米の一粒一粒が、心と体を元気づける一助になれば幸いです。

 

豪雨被害からの再起を目指す
「おこめやま応援金プロジェクト」

2015年9月10日に発生した記録的豪雨により鬼怒川の堤防が決壊し、私たちの田んぼは2mの浸水被害を受けて、丹精込めて育てた稲穂たちは泥水の底に沈んでしまいました。3日後、やっと水が引いて現地に入ることができ、水圧や瓦礫でなぎ倒されたガードレールや建物を見ながら進み、ぐちゃぐちゃになった田んぼと倉庫を見て愕然としました。冷蔵庫などの家財道具はひっくり返り、すべて泥まみれ。軽トラ・コンバイン・トラクター・お米の乾燥機2台・籾スリ機・その他2種の機械が、まったく動かない状態になっていました。

ただ、唯一の救いは、稲が立っていたこと。

その日から、稲の救出が始まりました。機械が動かなくなり、もう収穫すらあきらめかけていた稲と私たち家族を、力づくで立ち直らせてくれたのは駆けつけてくれた友人たちでした。手に鎌を握りしめて、稲を刈り、その稲穂を束ねて縛り、泥濘を歩き、竿にかけ、天日干しにする。ひたすら続く作業のバトンを受け取って、その後も毎日、たくさんの人が、お米を救ってくださいました。一ヶ月かけて、稲刈りがなんとか終わりましたが、収穫量は例年の3割減。収穫できても、食べられないお米もありました。農業機械も、順番に修理を受けておりますが、直ったのは乾燥機1台のみ。修理費用だけでも数百万円という金額になると予想されます。そして、修理が効かないものに関しては、買い替えを検討しなくてはならない状況です。

それでも、家長である宏は米づくりを続けたいと考え、修理費捻出のために、冬場は出稼ぎ仕事に行きながら、農業を続けていくために来年の作付け時期まで、できることは精一杯やってみたいと思っています。

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中略)そこで、もっと広く、多くの人に知っていただき、ご協力いただけるよう、米づくりを続けるための、プロジェクトを立ち上げさせていただきました。おこめやまデザインチームである、札幌のdrop aroundさんとともに、

「みんなのお米「ひなたの粒」を育む・つなぐ・続ける /おこめやま応援金プロジェクト 」

と題しました。このプロジェクトは、ここ、お米農家やまざきのHPで展開し、自分達で管理し、誠実に運営させていただきます。いただいた貴重なお気持ちを、機械を修理するために活用させていただき、来年も、農家として米づくりを続けることができるよう、がんばります。

◆詳細や、クラウドファンディングのお礼品などは
おこめやま応援金プロジェクトのページでご紹介しています。


埼玉県さいたま市 榎本房枝さん

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”女性に優しい農業を目指す”

【作物】トマト/ミニトマト

【取り組み】農業女子プロジェクト 等

調理師として10年間ホテルなどで料理人としてのキャリアを積み、リゾートホテルの支配人を経て実家である榎本農園へ。トマトを中心に野菜を栽培しながら、野菜ソムリエの資格をいかし、食の情報発信や食育活動にも力をいれています。現在、農林水産省「農業女子プロジェクト」メンバーで全国の農業女子と共に企業とのコラボを通じて、女性に優しい農業を目指しています。

 

※編集部注:農業女子プロジェクトに関するまとめ記事

【まとめ】最前線で考える「農業女子」


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