第3回 日本初!幻の白子たけのこの量産に成功したさ

in 編集部から/農家漁師にインタビュー/静岡
この記事の書き手

風岡(かざおか)直宏さん

(風岡たけのこ園代表 静岡県芝川)
風岡さん1

第3回 日本初!幻の白子たけのこの量産に成功したさ

連載シリーズ第3回。今日は本邦初公開、とっておきの話をご用意しました。これまで数多くのテレビ番組・新聞の取材を受けてきた風岡さんも、この話をするのは初めてだそう。風岡さんが手がける「幻のたけのこ」の秘密に迫ります!

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「白子って呼ばれる、超レアなたけのこがあるさ」

森山3
あの、「幻のたけのこ」って、いったい何なんですか?

風岡
その話に入る前に、ちょっとこの写真を見てよ。

CIMG0281

森山3
でかっ!これが風岡さんのつくるたけのこですね!

風岡
そうだよ!でかいら?たけのこって大きなものほどうまいんだぜ?

さてと、そんじゃ次にこの写真を見てみて。何か違いを感じない?

無題

森山3
風岡さんがさっきよりもドヤ顔だ!

風岡4
言われてみれば満面のドヤ顔…って、そこじゃないら!たけのこはどうさ?

森山3
…なんだか、白っぽいですね。

風岡8
そう、これがたけのこ界の美白美人、幻の「白子たけのこ」さ。

森山3
へー、これってなんかスペシャルなんですか?

風岡
食感が違って、お味が違うの。実は、僕もあんまり食べたことないんすよ。というのも、すぐに売り切れちゃうからだに。

森山3
たけのこ農家が食べられないくらいの超レア物なんですね!

風岡
それでね、今年、地元富士宮の知人が買ってくれたんすよ。その人に「白子ってどうだった?」って聞いたら、「あんなの食べたことない!」って表現するんですよ。あと、たけのこの名産地で高値がつく京都のお客さんも、「あのたけのこを食べたら、他のは食べられない」と言ってたな。

無題

白子は、皮をむくときから感動が始まるんすよ!ミリミリミリって柔らかい音がして。同じ1キロの黒いたけのこと比較しても、白子は上までぎっしり身が入っている。お得なんすよ。そして皮をむくと、また身が白い。普通はほのかに青みがかかってるんですけど。まさに美白美人だよ。さらに、食感も柔らかい。掘るときに細心の注意を払わないとホロッと崩れちゃうくらいさ。

森山3
うわー、食べてみたい!

風岡4
白子ってのは、4月15日をピークにして生えてくるんすよ。こんなのインターネットに出したら、白子奪い合いになりますよ。もう~、おれを奪い合いしてよ~、ほんとに!!(笑)

森山3
風岡さんはお店の“最終兵器”なんですから、安心してください。

風岡
あんま、フォローになってないら!(笑)

ところで白子って、どんぐらいの値段で買えると思う?普通のたけのこの2倍の値段、というのが正解!出現率が少ないのさ。一日何百キロも掘るんだけど、その中で1本あるかないかくらいの確率だに。で、その白子を買いにくるお客さんがまた面白いでよね。こんな高いのよく買うなって、アルバイトの娘がビビっちゃってるの(笑)。

森山3
これ、量産できたらすごいですね…

風岡
実は、数年前にその方法を見つけたんだよ!長年のデータの蓄積から、日当たりが悪くて水分が多いところに発生する、北側の斜面に生えやすい、一定間隔があるとよいなどの傾向を見出だしてね。それを竹林の中に人工的に再現してやるんだ。すると、普通に掘ったら一日1本の白子が、一気に1/5程度の確率で出てくるようになるのさ。白子の量産に成功してるのは、日本できっとうちだけだよ。

 

「やってくれたぜお母さん 自宅、完全燃焼!」

風岡3
白子もうまいけど、薪ゆでのたけのこもうまいよ。ガスでゆでたのとは明らかに味が違う。火力が強いし、吹きこぼれても大丈夫。うちでは店が閉まった後に、夜に1時間半かけてゆでる作業があるんですよ。山で木を切ってきて、薪割りまで自分でやってる。

風岡さん_9484

風岡
ところでね、僕んち薪風呂だったんすよ。薪風呂だと、はじめに入るとき、ガス風呂に特有のピリッとする感じがないら!しかも、出たときに身体が芯からあったまってる。不思議だら~?薪ゆでにされたたけのこも、きっと同じような気持ちじゃないかな。

タケノコの神様_3413
▲手前が風岡さんの直売所。右手奥に見えるのが、現在の実家。

風岡
ほいでね、面白いのはさ、15年くらい前、うちのおかっさんが薪風呂で火をくべてたら、ゴミに燃え移っちゃってね。丸焼けですよ、家!!仕方ないから建て替えしたよ。知らない人は今の新しい家を見て「たけのこ御殿だね!」とかいうけど、そうじゃねえ…「火災保険御殿」だってさ。

(連載シリーズ④ http://taberutimes.com/posts/5413 に続く)

 

森山3
聞き手:森山健太(早稲田大学3年・NIPPON TABERU TIMES編集部)

 

<風岡さん連載シリーズ 一覧>

第1回 「たけのこを1億円掘った男」
http://taberutimes.com/posts/4030
第2回 「農業界の武井壮、たけのこを語る」
http://taberutimes.com/posts/5200
第3回 「日本初!幻の白子たけのこの量産に成功したさ」
第4回 「男の血が湧き立つ!たけのこづくりは、エキサイティングな天職」
http://taberutimes.com/posts/5413
第5回 「超アナログ商法!僕がお客さんの心をがっちりつかむ秘訣」
http://taberutimes.com/posts/5428
最終回 「時代は低燃費系男子?僕はフェラーリ系男子だよ」
http://taberutimes.com/posts/5746

 

無題

風岡2「人生って、花火を打ち上げるのに似てる。

世の中には「花火師」と「花火を見る人」、二つのタイプの人間がいると思うのね。んで、おれっちは花火師。ただ一人で花火を打ち上げるだけでなく、みんなと一緒にその花火を見たいと思う花火師だよ。人を楽しませるのが何よりも好きなの。花火を打ち上げている最中は、自分で花火を準備したプロセスも思い出されるから、充実感もひとしおさ。

 


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農家 静岡県富士宮市芝川