学ぶべきは天然、なすべきは労働。現代農業編集長×米・花農家のルーツ「キリスト教独立学園高校」とは?

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6/30、山形県小国町の米・花農家の井上昌樹さんと、『現代農業』編集長の石川啓道さんのトークイベントを開催しました。小国町にゆかりのあるお二人に、農業、そして小国町の魅力を語っていただきました。参加者は10人ほどで、この夏小国町で農業インターンに参加しようと考えている学生や、農業に関心のある方が集まりました。

トークセッションのあとは、井上さんのお米「つや姫」の一口おにぎりや、地酒「桜川」を囲んで、参加者同士の交流タイムです。夏に開催される小国町×食べタイの農業インターンに向けて、ワクワク感が高まっています!

小国町?農業インターン?と気になったみなさん!そうなのです!

この夏、小国町で7泊8日がっつり農業をするインターンが開催されます。小国町の大自然を感じながら、仕事としてしっかり農業を経験し、途中にはお休みがてら和牛を見学に行ったり、観光をしたりもします。(※2019年度の実施は終了しました)

興味ある!行きたい!でもこのトークイベントに行きそびれてしまった……という方、がっかりするのは早いです!インターンはまだ募集しています。さらに、そんな方のために、このトークセッションの様子をチラ見せしちゃいます。これを読んだら、この夏小国町に行きたくなること間違いなし。書き手は、食べタイと連携している大隈塾の村田信之先生です。

書き手:村田信之/ピックアップ・編集:もも(食べタイ編集部員)

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◆農家が書く雑誌

『現代農業』の編集長石川啓道さん(右)と、
山形県小国町の農家井上昌樹さん(左)対談が面白かった。

『現代農業』は、農家が書いて農家が読む、雑誌。
350ページのうち、半分ぐらいは農家が書く。
インタビューしてライターが書く、のではなく、
農作業が終わってから、本人が書く。

たとえば、よもぎで腰痛が治った記事がある。
よもぎはそこらじゅうに生えてる雑草で、
それを乾燥させて、座布団カバーに詰め、
それを腰に敷いて寝る。
マクラにも入れる、肩にもあてる。
よもぎはもぐさの原料だから、
そのままで温灸効果がある。
血行が良くなる。
腰痛が治る、という。

記事が出た途端に大反響で、
本人の連絡先を教えろという電話がひっきりなし。
いまどき「電話がかかってくる」というところがすばらしく、
寄稿される原稿も手書きがまだまだだそうだ。
ほか、出版元の農文協(一般社団法人農山漁村文化協会)の職員80名が
毎日全国の農家を回って雑誌を売り、
話を聞き、原稿書きをお願いし、
毎日膨大な業務日報をメールで送ってくる。
編集部はそれを受け、読み、雑誌の企画を立てる。

完全に、マーケットインの雑誌づくりだ。

◆心に残るものを作りたい

井上昌樹さんは、コメのほか、お花を育てている。
一風変わった野菜もつくっている。

職業としての農業と。
趣味としての農業を両立させる。
食べて美味しいもの、見て「ああ!」と感じるもの、
いずれも「その人の心に残す」ことを目指している。
だから、農家には
「感性が必要」
井上さんはいう。

◆小国で過ごした高校時代

二人とも、小国町にある基督教独立学園高校の出身。
独立学園は、内村鑑三の

読むべきものは聖書
学ぶべきものは天然
なすべきことは労働

を教育理念とした学校。

少人数教育で、1学年25人が定員。
生徒の「自治の力」を信頼する。
学校行事や寮生活(全寮制)の運営を
できるかぎり生徒たちに任せている。

あえて「不便な環境」に生徒たちをおく。
スマホもPCもテレビもラジオも所有しない。
そのかわり、ピアノがあっちこっちにあり、
歌ったり楽器を弾いたり、
本を読んだり、手紙や日記を書いている。
もちろん、語り合っている。

小国町は4シーズンではない、と石川さんはいう。
春は雪が溶ける音から始まり、
溶ける雪の間からふきのとうが顔を出し、
ブナの木に新芽がいっせいにふき、
カタクリの花が咲き、
田んぼに水が入る。
田植えが終わるころには
カエルの大合唱が始まる。

「春だけでもこれだけの過程が順番に進んでいきます」


夏、秋があり、そして雪で一切が、
音さえも隠してしまう冬が来る。

学ぶべきは天然、
なすべきは労働。

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◆季節は迫ってくるもの

石川さんのお話の中の、
「東京にいると季節は探しに行くもの。小国いると季節は迫ってくるもの」
という言葉が、とても印象に残っています。

せっかくの夏休み、いつもとは違った、生きている実感のある暮らしをしてみたくありませんか。自分の食べ物を自分で作ってみたい、小国町の”迫ってくる”季節を感じたいという方、ぜひ小国町へいらしてください。

またこのインターンでは、”労働”として農業をします。よくある農作業体験では味わえない、一歩踏み込んだ農業のリアルに触れてみませんか。

 

東京で小国の食材・井上さん他農家さんに会えるイベント開催決定!!

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