「無償ドローン」というビジネスモデル 76兆円市場に挑むオプティム農業チーム

in 東京/編集部のインタビュー記事
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「無償ドローン」というビジネスモデル
前人未到の76兆円市場に挑む、オプティム農業チーム

2025年に123億円*と予測されるスマート農業市場。どうすれば、一時的に儲かる市場ではなく、農家とともに歩む「持続可能な市場」に育てることができるのか。(*2018年 富士経済調べ)
オプティムは、長期的な展望をもって「ドローンの無償提供」にふみきった。前人未到のビジネスモデルに挑戦しているのは、若手中心のフレッシュな農業チームだ。

聞き手:森山健太(食べタイ編集部)

前編からの続き

◆ 農家からお金を取らないビジネスモデル

うちは、農家さんからお金を取らないビジネスモデルなんです。

 

— どういったモデルですか?

一般のITベンダーがやることって、作ったシステムを月額料金で使ってもらうビジネスモデル、つまりシステムをシステム売りするビジネスモデルです。でもそれって、本当に「持続可能」でしょうか。

たとえば、うちのコア技術にAI搭載ドローンを使った“ピンポイント農薬散布”があります。

—どんな技術ですか?

まず、上空からドローンで畑全体を撮影して画像データにします。次に、画像データをAI解析すると虫に食べられている部分だけがわかります。ふたたびドローンを飛ばして、害虫のいる部分にピンポイントで農薬を散布します。これによって、削減対象農薬の散布量が1/10に減りました。

 

— すごい!

 

しかし、農家さんにとってはどれくらいのコスト削減なのでしょうか。米や大豆農家さんが使う全資材コストのうち農薬が占める割合は10%程度が通常です(*1)。たとえ農薬散布量を90%落としても全体に占める節約はどれくらいになるかは知れていますよね。この技術を買ってくれるのは一部の大規模農家さんのみ、となると市場規模も限られるため、この農家さんからシステム利用料をもらうというビジネスモデルは採用されませんでした。

 

—ではどうしたのですか?

技術を完全無償提供することにしました。「システムをシステム売りしない」戦略です。そして、契約農家さんが作ったものは、うちがすべて市場価格で買取ります。そこに付加価値をつけて売る。つまり、AI技術を導入した農作物をブランディングすることで利益を生み出していく。そして市場を作っていきます。

これは、数字にも表れています。国内生産者の年間生産高はおおよそ9兆円、農林水産物の輸入が1.3兆円に対し、食品小売業者と外食産業を合わせて76兆円の市場規模があると言われています(*2)。つまり、農産物が消費者に届くまでに7倍もの付加価値がつけられているということです。

 

— どんな商品を展開していますか?

たとえば、“スマート米”。AIエンジンを使って対象農薬100%削減を実現したということで、すでに販売開始しています。

これが、今年度はじまった農業チームのコア事業『アグリフードプロジェクト』です。

 

◆ なぜオプティムの上司は指示しないか

— 農業チームはどのようなチームですか?

中途が8割です。栽培から販売まで幅広いので、JA出身の人もいればシステム系出身の人もいます。みんなそこそこ歳食ってるのに、新入社員のようにフレッシュですよ(笑)。日本の伝統の縦社会なんてものはなく、非常にフラットな組織です。それぞれの専門分野においてお互いを尊敬し合っているからだと思います。

 

— どんな人が活躍できますか?

自分で考えて動ける人。誰も答えがわからないビジネスに挑戦しようとしているからです。そこから学べるなら失敗だって歓迎です。

 

— 新卒で入った人は?

行動力があってすでに活躍していますよ。本当に上も下も関係ないんです。まだまだ我々がやれることが山ほどあって、その実現を目指している旅の途中ですから……。

 

— どんな人に来てほしいですか?

今は市場づくりに一番力を入れています。だから、生産、企画、販売、マーケティング、ブランディング、市場づくりに関わりたい人はウェルカムです。

昨年、正式にはじまったアグリフードプロジェクト。反響も大きく2019年はさらに加速化させます。スマート農産物で、食品市場に食い込み、生産者の皆さんと儲かる農業の実現を目指していきます!

 

文:森山健太(食べタイ編集部)

 

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<データ引用元>

*1 農林水産省(平成20年)「品目別生産コスト縮減戦略 生産現場の取組のヒント」

*2 農林水産省(平成28年)「農産物の流通・加工業界構造の現状及び その評価について」

 

<前編はこちら>

商社、国際協力、なぜ次にスマート農業「オプティム」を選んだか?


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