アジアNo.1百姓が「弟子」を選ぶ基準

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この記事の書き手
農家 山形県東置賜郡

【 弟子になるということ 】※長文です。が、ぜひ読んでください。そしてシェアにて応援してください。

全国のフレンドのみなさま、超おはようございます。
愛とロマンティックの百姓、中川吉右衛門です。

弟子がまた一人できました。
なので、そのご紹介をしたいと思います。

名前は「ヤス」です。
なんと同じ高畠町の生まれで、現在37歳。

ただ、僕の住むこの地区からは車で20分ほどかかる山間の小さな集落に住んでいます。

始まりはメールでした。
僕のHPからお問い合わせメールを送ってきたんです。

「僕も無農薬で農家やりたいので、中川さんのところで研修したいのですが。」

と。

実際この手のメールは結構多くて、僕はいつも「いいですよ。」と返信します。

で、ここからすでに僕の中で研修生、つまり弟子の選考が始まるのですが、そのほとんどの方が、

”初めにめちゃくちゃいろいろ聞いてくる”

んですよね。

もう、こういう人は8割は覚悟決まってません。

なので、僕が次にメールで返信することは、

「僕のお米を食べたことありますか?」

です。

で、なぜか!!!!??(ここがいつも全くわからないのですが)
そのほとんどが、”食べたことがない”って言うんですよね笑

もう、

ええええええええええ!?!?!?!?!?!?!?!?

じゃないですか。

じゃあ、なぜ?
ですよね。
本当の意味ではそれが一番いいんですが。

で、ここで食べたことがないと言う人へは、

「ではまず買って食べて見て、それからお願いします。」

とメール返信すると、だいたいメールの返信もこなくなります。

いったいなんだったんでしょう?こういう方々は笑

とこんな感じのことを何度も経験した結果。

僕は今回、

メールの返信をめちゃくちゃ遅らせる

と言うことをやりました。

ヤスには申し訳ないですが。

すると家に電話がかかってきたらしいのです。

たまたま僕が不在で、コマちゃん(かみさん)が電話を受けました。

その時、おばあちゃんが家に電話をしてきた

と言う。

僕は「はぁ???」なんじゃそれ!?」

と思いましたね。

何歳なのかもわかりませんでしたが、とにかく自分のことを自分で電話もできないとは・・これはもう無理だなと。

でもそれには理由がありました。

なんでも、耳が聞こえないから私が代わりに電話をかけているというのです。

僕はこの、まだ会ったこともない男に一気に興味を惹かれ、すぐにメールの返信をしました。

”まずは家に一度きてください。その際いろいろ聞きます。そしてそれが終わったら、一緒にご飯を食べてお酒を飲みましょう。だから帰りの足をきちんと確保してください”

と。

彼はその通りに家にやってきました。

またその時の彼の取った行動もよかったです。

なんと、歩いてきたんです。

高畠駅の駐車場に車を止めて、そこから徒歩。
帰りはどうするのか?と聞けば、寝袋を持ってきたので車で寝ていきますと。

謙虚じゃないですか。

ということで、その日は、僕の信頼のおける地元の仲間
庄内の大友くん菅野さんにもきてもらい、一緒に話をしました。

ここが最終決断の場でした。

彼はFBをやっていましたので、それを先に見ていると、どうやら、彼も東京でずっと仕事をしていたようです。
そこから東京を出て、アジア8カ国を回る放浪の旅に出て、ようやく帰ってきたという経験を持つ男でした。

これはますます、僕の嫌いなタイプかもしれないと思いましたね。

アジアに放浪の旅に出て、”自然”に目覚めて日本に帰ってきてナチュラル系農家なるパターンか?と笑

耳も聞こえず、それでも旅に出て、しかも僕の嫌いなパターンだとしたら、、、これは最高だと思いました。

あえて自分と真逆のことをやってるからこそ、僕はそれを受け入れようと思いました。

僕がまず聞きたいことと確かめたいことは3つ。

●なぜ東京を離れたのか

●弟子になるということは「NO」はない世界にくること
理不尽でも受け入れなければならないこと

●研修費などのお金は一切出ないこと

の3つ。

1つ目のなぜ東京から離れたのか?の答えが最高でした。

「東京に飽きたからです。」

と。

もうこれでほぼパーフェクトな答えでした。僕にとって。

つまり、「飽きている」んです。

今の自分の人生に飽きている。

だから、アジアに旅に出たんですよね。
飽き飽きしたから、アジアに旅に出て、いろんな人や物事を自分の目で見て、その上で農家になると決めたんですよね。
これは面白い!と、直感で感じました。

「NO」がない世界にくることも、どこまで理解しているのかはわかりませんが、返事1秒で

「YES」

研修費などのお金は一切ないことも返事1秒で

「YES」

です。

これで彼は正式に今年の中川吉右衛門の研修生として、ともに農仕事をしながら学ぶ弟子となりました。

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ここまで読んで、違和感を感じる方もいるかと思います。
お金のこととか、「NO」のない世界のこととかね。

でも、弟子になるとか、人に何かものを習うというのは、つまり、こういうことです。

僕もそうでしたし、それは今もそうです。

師匠に何か言われたら、それがもし仮に自分の考えとか意見と違っていても全て「YES」です。

「いついつ来い」

と言われたら、最優先でYESです。

そう思えなければ、人にものを習うとか一切考えないほうがいいですし、初めから自分でやればいい。

そしてこれぐらいの覚悟がないと、農で本当に自分のやりたい農を追求して自立して生きることなんてできません。

研修費をもらえるからやるのでは、上位概念が金銭で繋がる関係性であり、一気に「雇用」になります。

こうなると、全てがちょっとずつずれてくるんですよね。

特に自然栽培などの場合、このちょっとのズレが後々大きくなっていきます。

金銭関係もない、雇用関係もない、ただ、習います。
では、一緒に仕事しながら教えます。

という、純度の高い関係性でなければ、今の自分を超えて何かを成すことなどできません。

純度が高くなければ、繊細にダイナミックに変わり続ける、自然と人為の間に起こる様々なことを知ることなどできません。

これを、今年1年。

僕とヤスで皆様に、見せていこうと思います。

素晴らしい成長を、お互い遂げることは間違いないです。

そんな僕たちの模様を、ぜひ!

SNSでご覧ください。
劇場公開型で、一緒に愉しんでください。

そして応援してください。

未来は向かうものではなく、今から創造するのです。

僕が、ヤスが。

そしてあなたが。

一緒に応援しましょう。

この耳の聞こえない青年がどんな農家になるのか。

今から超絶愉しみでしょ?

そう思わないかい?

ciao♫

皆様、過去の延長に未来があるのではない。未来は今から創造していくものです。の素敵な1日を!

(2018.4.10)


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農家 山形県東置賜郡