いよいよ漁本番。ホタテ引き上げ【生産現場レポ3】

in 東北/青森
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東京の商社で働く、食べタイ読者のももさんが、青森県蟹田のホタテ漁師・高森優さんのもとを訪れました。その迫真の生産現場レポートを、全4回でお届けします。

「フードロス0」を目指す漁師・高森優【生産現場レポ1】

◆ このホタテをずっと食べ続けるには?【生産現場レポ2】

◆ いよいよ漁本番。ホタテ引き上げ【生産現場レポ3】

◆ 漁業社会は、生きる意味だらけ。【生産現場レポ 最終回】

 

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「現場のリアル DAY2」

いよいよ漁。
朝(夜?)午前3時に出港。
港に着くと、独特な緊張感。真っ暗な港と黒い海を目の前に、機敏に出港の準備を進める人達。船の明かりだけが異様に光る。

出港直前になっても船の明かりを灯さない1隻の船。「知らない人間がいるから警戒して船の明かりを灯さない」と、高森さん。

「え・・・」

正直怖かった。顔も見えない、存在もわからない。だけどキシキシとした緊張感の中で伝わってくる目線。

高森さんが港に到着するのは出港時間の少し前。誰よりも早く出港の準備を始める。準備は完了。でも一向に出港する気配がない。

3時前に船を出す事は許されない。

独特の緊張感の中、3時ぴったりに出港。海の上を走り出すと解放された気分になった!潮の香りと少しベタつく夜風(朝風?笑)が気持ちいい。

高森さんの養殖ポイントに到着。
一斉に船の上が慌ただしくなる。「とにかく邪魔にならないように」それだけを意識しながら動く。

高森さん達がホタテが入っている籠を一斉に深い海から引き始める。しばらく観察してから、見よう見まねで引き上げ作業の手伝いに入る。
1連12個の籠は濡れていて、さらに大量の付着物がついてとっても重い。。しかも、限られた時間の中、次から次へと引き上げるため、どっと溢れる汗を拭う暇もない。汗と海水でぐちゃぐちゃになりながら引き続ける。

たった1回1連の籠を引き上げただけで、腕の疲労感が半端なかった・・・怒涛の1回目の引き上げ完了した時、ふと時計を見たら、出港からたった30分しか経っていなかった時の絶望感。

「あと何回引き上げなきゃいけないんだろう」

船酔いこそしなかったものの、スピード感と常に周囲の人の動きやホタテの積み上げ方に配慮しながら動き続けながら頭を使うこと、次から次へと上がってくる重い籠の数々を引き上げ続けることに必死だった。

(2017.7.11)


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漁師 青森県東津軽郡外ヶ浜町