リリばあちゃんの「死なない最期」

in 中部/家族/愛知
この記事の書き手
農家 愛知県碧南市

(元記事は、2013年1月の記事です)

どーも!

またブログ書かない日が続きました。

でもここでこの気持ちを記しとかなきゃ。

 

僕の農業人生の原点である「リリおばあちゃん」

おばあちゃんが1月23日、碧南にんじんの日に人生の幕を閉じました。

 

その2週間ほど前から何も食べる事ができず、

さらには点滴を入れても入っていかないので、

その時を待つだけ、という状態でした。

 

しかし、逆を言えば何も食べず、栄養も一切取らず、

おばあちゃんは2週間生きたわけです。

なんてタフなんだろうと思いました。

 

仕事が終わると会いにいっていたのですが、

日々弱っていくおばあちゃんを見ているとどうも涙で前が見えなくなる。

それでも、声にならない声で「ありがとう」と伝えてくれると、

やっぱ嬉しくてまた会いにいって。

 

おばあちゃんはそんなに僕を褒めなかったし、農業で生きるのは大変だから他の仕事を探しなさい、

と常々言っていました。

でも、僕の知らないところで近所の農家さんに

「孫が農業でがんばりたいって戻ってきたんだ」と嬉しそうに話し、

「可愛がってあげてやってくれ」と伝えてくれていたそうです。

 

それに、

「おばあちゃんは昔から、自慢の孫だ、自慢の孫だっていつも話してたんだよ」

という声も聞きました。

 

ばあちゃんの誕生日に花をプレゼントすると、

「あんたいけてって」と言われ、「そんなのできるわけないじゃん」

と思いながらもなんとかカタチにすると、「へたくそ」の一言。

 

でも、その後誰かが訪ねてくると、「うちの孫がいけてくれたんだよ」と
嬉しそうに話していたそうです。

 

どうも涙もろくって、そんな話を聞くたびに堪えるのが大変。

お葬式の日、故人を偲ぶナレーションが入りました。

「孫息子さんが跡を継ぎ、あなたの名前をつけたニンジン~リリィ~。

そのニンジンの季節が来るたびに、皆あなたのことを思い浮かべるのでしょう」

 

そう。

死してなお生きる、それはぼくの理想でもある。

ばあちゃんは確かにもういない、でもぼくがリリィでかまし続ける限り、

世の記憶の中にりりばあちゃんは生きる。

いつまでもばあちゃんは鈴盛農園と共にいるわけです。

 

農業を始めるきっかけをくれた。

そして、改めて「人はものを食べないと死んでしまう」という重要なことを教えてくれた。

 

とにかくありがとう。

最期にした約束、守るから楽しみに見てて。

お通夜、凄いたくさんの人だったね。

驚いたよ。

俺も、そんな人になりたい。

 

僕からも皆様に感謝します。

ありがとうございました。

 

てなわけで、ばあちゃん!

なーんにも心配いらないから。

あの世で大好きな旅行楽しんでてよ!

 

ありがとね、ほんと!!

 

ありがとう!!

 

大好きだよ!!

 

(2013.1.28)


➤この農家・漁師のプロフィールを見る
農家 愛知県碧南市