吹く島、福島には新しい風が吹いていた
福島視察に行ってきました‼
きっかけは、地元の農家仲間との談話で。
震災が起きたときに、自分達に出来ることって何かあるのだろうか。
彼らに対して何か出来ることはあるのだろうか。
話をしていても結論が出るわけじゃあない。
じゃあ直接福島の生の声を、しかも農家の声を聞きに行こう
から始まり、東北食べる通信さんを介して、福島の農家を紹介して貰いました。
福島県いわき市の農家・白石長利さん(中央)と一緒に
視察に行って気がついたのは、農家の強さ。
震災を直に経験した農家さんの話を聞いた。
震災直後、家には直ぐに帰れた。火も使えるし、食料も備蓄している。農家の第六感。震災後最初にしたのは、収穫期にある野菜を採れるだけ採って貯蔵した。
直後の原発事故。収穫してたので野菜は無事だ。収穫物、備蓄物は、周りに配った。食べ物に困ると、野菜が食べたくなるらしい。
これだけでも多くの人の不安を和らげた事だろう。
農家は直ぐには食に困らない。
震災後に作られた施設もいくつか視察した。
最初は加工所。農家から委託も小ロットで請け負ってくれる。
ただ余ったものを加工しているわけではない。こだわって良いものを作ろうとしている。栄養バランスも考えながら、食べた人のカラダの事まで考えて開発していた。
震災によって、意識も変えたのかもしれない。
次は、トマトのテーマパーク、ワンダーファーム。経営に農家がしっかり入っていて、トマト愛を感じる場所だった。
食べれて、遊べて、見れて、体験出来る。直売も充実していた。
人が集まれる場所。楽しく笑顔なれる場所。
観光所としてもかなり魅力的でまた訪れたい場所だ。
そして、有事の際にもこの場所は強い。
夜は、規制解除されてから2年とたっていない場所、木戸の交民家に泊まらせて頂いた。
近くに小料理屋も作っているところだという。とても懐かしく落ち着く場所でゆっくりとさせてもらった。
住民はまだ2割しか戻らず、工事車両が行き交う街だった。でもそこにいる人たちは、人が楽しく集える場所作りをしていた。
出会った人、皆笑顔だ。
最後は、まだ規制解除されていない街を通って来た。延々続く直線道。信号は黄色点滅で、交差点はおろか、民家に続く道全てにバリケードがあり入ることは出来ない。
南相馬市の方まで抜けていったあと、規制解除区域に入る。そこの田んぼは、もちろんお米は作付されていなかった。
しかし、ずっと耕作されていないはずなのに、荒れている場所は少ない。
委託されてやっている場所もあるだろうが、それでも私たちには、またここに戻ってくるというメッセージにも聞こえた。
福島の人たちの健康に対する意識も凄く高く、見ている世界も広い。
訪問した福島県の農家に言われた言葉。
「福島人?千葉人?
いや同じ日本人でしょ」
インターネットがここまで発達した時代だからこそ物理的距離は関係ないのかもしれない。
他の県にも行って広域ネットワークを作りたいと思う視察でした。
ご対応していただいた皆さんと、この出会いに感謝します。
(2017. 7. 24)