秋田ハタハタ漁、沖合が豊漁なのに沿岸がふるわない理由は?

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漁師 秋田県八峰町

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秋田県の苦渋の決断:日本海のハタハタは回復するのか?(BLOGOS, 2016/12/21, 勝川俊雄)

季節ハタハタ漁、男鹿中心に低調 「本隊接岸の実感ない」|秋田魁新報電子版(2016/12/19)
ハタハタ沖合豊漁で見解割れる 資源対策協議会(2016/11/23)

勝川俊雄さんは水産学者。記事によれば、今年の秋田ハタハタ漁において沖合漁が豊漁なのに対し、沿岸(刺し網)ハタハタ漁がふるわないのは以下の理由だと述べています。

・群れを作って回遊する魚は、資源量が減ると群れの大きさを維持したまま、群れの数が減ることが研究によってわかっている

・そのため沖合ではあたかも資源数が復活、豊漁のように見えるが、実は群れの数(=全体としての資源)自体は減っている。結果、沖合ハタハタの漁獲量は減少。このことから、秋田のハタハタ資源量は依然として低いままだといえる

(群れのサイズと数について、わかりやすい図は勝川先生のHPに)
なぜ、巻き網やトロールは、魚が減っても漁獲が維持できるのか。そのメカニズムを解説 – 勝川俊雄公式サイト

実際に私も、「八峰町地区でも岩館は豊漁、八森横間地区はふるわない」と耳にしました。
これは、ハタハタ漁にはよくあることらしくて、「今年は沖合漁場Aには(ハタハタが)ついているけれど、漁場Bではとれない」、沿岸漁でも「横間はとれるけど岩館はとれない」など、毎年ちがいます。

でも、たしかに今年ほど沿岸漁が全体的に薄い、しかも沖合は豊漁なのに!というコントラストが激しい年は珍しいですね。
その一因として、勝川先生がいうように、回遊魚の特徴「群れのサイズを維持したまま群れの数が減少する」というのが関係しているんでしょうか?
いつもは逆なんですけどね。沖合がとれずに沿岸が豊漁とか…。

(2016.12.27)


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