ワイン用ぶどう畑Bee’s Knees Vineyardsの害虫レポート

in 生長記録/茨城/農家の仕事/関東
この記事の書き手
農家 茨城県つくば市

梅雨前になり、コウモリガやスズメガの発生がちらほらと見られるようになってきました。この時期の害虫をまとめてお知らせします。
***
1-2枚目の写真はコウモリガの幼虫の食入り。
見つける手がかりは食い入った後にこんもりとできるオガクズ。
幼虫がコウモリガか確認するため枝を割って見てみたのですが確かにコウモリガの風体です。
発見が遅れると苗が枯れる場合が多いので、昨日今日で半分の圃場を見て周りましたが、10匹は捕殺したかと思います。100株に1株くらいは被害を受けています。早期発見に努めます。

13346884_1068028459899326_746426941036674685_n
シラー。上の新梢の根本にコウモリガの食入りによるオガクズがこんもりついてます。

13327550_1068028546565984_4204911363906476505_n
コウモリガ。カミキリムシの幼虫とかに比べて細ながーい印象の幼虫。

***
3枚目はスズメガ「コスズメ」の卵。
卵の直径はおよそ1mm。スズメガの幼虫が苗につくと葉っぱを食べて丸裸にされるので、食われているアトを見たら葉の陰や枝についてる幼虫を探して捕殺。写真は5/24撮影、5/22が満月だったので、そのあたりに産卵したのかと思います。撮影のあと卵をつぶしましたが、思ったより固かったです。

13346928_1068031439899028_4447678790818822897_n
スズメガの卵をたまたまメルローの誘引中に見つける。ほとんどの場合、孵化しないと見つけられません。

***
4枚目はハモグリダニの被害。
移植で弱ったところダニに猛攻撃受けた樹が3本くらいあったのですが、ダニ剤散布を後回しにしていたら、なんだか勝手に復活してました。下部の葉がダニにやられてボッコボコなのに、途中からツヤツヤの葉になっています。根が伸びて体力が戻ったのか、虫に対しての全身獲得抵抗性(systemic acquired resistance:SAR)現象なのか謎です。
SARは病気や虫、気候ストレス等に対して抵抗性を生じる機構です。植物にも動物ほど複雑な免疫機構はありませんが、虫に対しては捕食者を呼ぶような物質を分泌したり、菌侵入への抵抗性をあげるような物質を作ったりしています。分子機構を調べていくと面白いです。

13312870_1068031506565688_5672687363347883972_n
移植したシャルドネ。下はハモグリダニにやられているが上はピチピチ。何が起こっているのでしょう。

***
そろそろ開花も一通り終了して結実がはじまっており、シャルドネは下から三段目のワイヤーに届いてきています。そろそろ梅雨入りなのに来週の雨予定があまり立たず、灌水が必要になるのではと怯えています。

この時期、毎日天気予報を気にしながら、防除や作業の予定を日々修正しています。梅雨に入ったら入ったで更に悩ましいのですが。

畑のわきで収穫したアーティチョークなど食べて冷えた白ワインをいただき、鋭気を養っています。

(2015.5.31)


➤この農家・漁師のプロフィールを見る
農家 茨城県つくば市