守られてきた歴史、芋苗に馳せる想い。

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農家 広島県廿日市

さつま芋の苗は、昨年までは熊本の農家の古庄さんに譲っていただいていました。

福岡での研修先でも古庄さんの苗を使っていて、その芋が今まで食べた芋で一番美味しかったので、広島で自分たちの農園をはじめてからもその苗を送ってもらっていました。

今年は、自家製の芋苗を植え付けましたが、それだけではすべてはまかなえず、足りない分は、広島市内のかじやま農園さんにわけていただきました。

苗をとりに伺ったときに調べたかじやま農園さんの住所は、こんな場所に農地があるのだろうかと思うような住宅街でした。

行ってみると、まわりが団地になっている中、美しく整備されたタケノコ山があり、いろいろな植物が植えられた庭があり、自宅の前には神社があるという、そこだけ別空間のようになっている場所に農園がありました。

かじやまさん(対応していただいたのは、園主の息子さんで私たちより若い世代の農家さんです)に伺った話では、少なくとも七代前から代々の農家で、その前はいつから続いているのかは正確にはわからないということでした。周りが農地を手放していく中で、残されたわずかな農地。

分けていただいた芋苗に守られてきた歴史を感じました。

>かじやまさんに、以前は熊本の古庄さんという方に苗をわけていただいていたんですとお伝えすると、

「僕と同じ学校で、九州で芋を作ってる古庄君という友達がいましたよ。」とおっしゃいました。

同じ古庄さんかはわからないけれど、きっと血縁はあるでしょうね。とそのときお話ししました。

古庄さんには「広島で若い農家の方と知り合いになって、今年はそこで苗をお願いすることにしました。」とお伝えすると、「それはよかったですね。がんばってください。」と言っていただきました。

後日、かじやまさんの友達の古庄さんは、私たちが苗を頼んでいた古庄さんの息子さんだということがわかりました。

守られてきた歴史は、進行形で続いています。いろんな人や場所、歴史を想いながら植えた、今回のさつま芋です。

(2016.7.3)


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農家 広島県廿日市