出荷は終わりではなく途中なんだ!~息子4歳、初めての出荷経験。~

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畜産農家 群馬県渋川市

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 息子(太一)も8月で5歳を迎えようとしています。

牧場育ちの人間嫌いで保育園に行くのを嫌がってた子が、今では当番だからとはりきって

登校するようになり、いっちょまえに牧場の仕事を自分なりに持っていてパパの真似をし頭にタオルを巻いて重機乗って忙しそうです。

「保育園行きたいけどお仕事忙しいから休んでいい?」といっちょまえに言ってきます。

 そんな4歳の息子が先週に初めて牛さんの出荷というものを経験しました。

もちろん赤ちゃんの頃から私の背中に乗って出荷に立ち会い、歩けるようになってからも遠くからトラックに乗ろうとする牛さんに「モーちゃんがんばれ!モーちゃんがんばれ!」

と応援するように言ってたので、出荷にはほぼ毎回息子はいます。でも今回が私の感じる息子の初めての出荷だったんじゃないかと感じています。

 

出荷について。

 Emeatの活動としてお客さんの前に立つことが多いのですが、一番質問されるのは、

「名前を付けて出荷する時つらくないんですか?」という質問です。

この質問に対しては「言葉」というツールはとても不便に感じてしまいます。

何かを伝えると何かが抜け落ちる様で答えるのがとても難しいです。

今回の息子の出荷経験はそんな言葉に収まらない事を表している気がしたので書きました。

単純な言葉に収まらないそんな感覚を読んでいる人が少しでも感じて頂けたら嬉しいです。

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 今回出荷するのは『 つばさ GO GO GO 』

人間関係だけが ”関係” の全てではない小さな息子にとって友達の出荷です。

 息子が2歳半の頃、新幹線が大好きで熱中していました。特にパパの実家まで走る新幹線「つばさ」は大好きで、牛さんに『つばさ』と名付けると大喜びしました。

それから3歳になると牛さんの中でも『つばさ』は特別になりました。

体が大きくなり、いる場所が変わっても「あ!つばさいた!」と指差す息子に驚いた

りしました。この子まだ字が読めないよね?顔で見分けたの?と。

 牛の『つばさ』も息子に慣れたのか息子が呼ぶと寄ってくるようになりました。

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 息子がいる時に牧場に訪れた人は覚えてると思うのですが、そんな自分が呼べば近づいてくる『 つばさ 』を自慢したくてこの場所に何人もの人が連れてこられたはずです。

 そんな『 つばさ 』は大きくなり出荷の日を迎えます。

数日前から「なんで?」「どこ行くん?」の質問攻めで、私達もちゃんと向き合って答えました。そして、物音がすると「トラック来たん?」と飛び起きた朝。

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 別に泣いたり暴れたりなんかしません。

ただ、息子が固執し何度も私に聞いてきたのは「つばさ君のお肉来るん?」でした。

 あぁ、私達の Emeat を真ん中で一番強く支えてる芯はこれだ!

出荷は終わりではなく途中なんだ。途中にしたいから私達は必死にがんばるんだ!

初めての出荷を経験し、トラックを見送る息子の顔をみて感じた事は、これからも牛飼いをしていく中で絶対に忘れられない大切な宝物になりました。

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(2016.07.15) 


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