ちょっと高い味噌のワケ

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農家 千葉県佐倉市

3月1日。風は冷たいですが、光が強くなってきましたね。春を感じます。
やまと芋の収穫を終えた畑には、サブソーラ(深耕する用具)が入り、傍には発酵熱による湯気が立つ堆肥が山積みされています。
3月13日に仕込む味噌の原料用の大豆を、写真1のような板を使って選別していましたが、ようやく必要量確保して終えました。
この板を角度を付けて置き、上から大豆を流してころころと転がり落ちる豆は原料に、途中で止まる(欠損や形がいびつ)ものは除去する、至って簡単な道具で、30kgや40kgの大豆を選別するのはわけない作業なのですが、例年種豆を取るので一手間かかっています。姿・形がよく、色・艶がよく、傷のないものを選びます。
昨秋収穫した大豆は、私たち(佐倉・でんぱた舎)だけでなく全般に出来が良くないようで、味噌を仕込むシーズンになって直売所等でいろいろ並んでいますが、結構な値段が付いています。私が原料用に選別したもの程度で1,300円/kgといのを見ました。これを原料にしたら、一体いくらの味噌になるのでしょう。
福島原発事故の影響で福島県産の米が流通から除外されたことで2012年の米麹が値上げされました。米価が上がったから、という理由でした。その翌年には塩麹ブームで需要が増えたから、と更に値上げ。その後米価は下がっていますが米麹価格は少額上がっています。
私たちの味噌は当初380円/kgでした。今年は450円/kgです。スーパーにはもっと安い味噌がたくさん並んでいますから心苦しく思っていましたが、大豆から購入すると単純に700円/kg以上の味噌になるんだなとちょっと納得です。
毎年種豆を取って更新(小糸在来とフクユタカ)し、マメコガネの襲来に遭おうが小虫に豆を食われようが全く農薬を使わずに(少量だからできる)収穫し、それから味噌になるまでも総て手作業。それで「おいしいね」と食べているのですから更に納得です。
楽しみな3月13日です。

(2016,3,2)


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